<みちのく巡礼>宮城21寺院 11日開始

東日本大震災の東北3県の被災地で犠牲者を慰霊する「みちのく巡礼」のうち、宮城県内の札所となる21寺院が決まり、震災から5年4カ月の11日、山元 町で巡礼開始の祈りをささげる。四国遍路をモデルに巡礼の道づくりに取り組む一般社団法人「みちのく巡礼」(仙台市)は3年後をめどに、岩手、福島両県を 含めた巡礼ルートを完成させる考えだ。
巡礼開始の祈りは11日午前10時、山元町坂元にある徳本寺の中浜墓地跡で実施。早坂文明住職が「千年塔」前で読経し、震災犠牲者を追悼する。誰でも参加でき、弦楽器の演奏もある。
みちのく巡礼は被災地に祈りの場を設け、震災の教訓を後世に伝えるのが狙い。仙台市泉区の元高校教諭桜井史朗さん(72)が、四国八十八カ所を巡る阪神大震災の犠牲者遺族との出会いを機に2014年、一般社団法人を設立し寺院などに協力を呼び掛けてきた。
会員は約100の個人・団体。宮城では徳本寺など加盟した5宗派21寺院が6月末、札所の規約を策定した。年内にも県内で目標とする33寺院の加盟が達成し次第、札所番号を付ける。
法人理事長の桜井さんは「3県の寺院の協力を得て東北に巡礼の道を完成させたい。月命日に静かに手を合わせて、これからの一歩としたい」と話す。連絡先は事務局070(5320)3400。

[み ちのく巡礼札所=宮城県内=]徳本寺(山元町)、徳泉寺(同)、称名寺(亘理町)、恵洪寺(岩沼市)、龍島院(村田町)、秀麓禅斎(名取市)、西光寺(仙 台市太白区)、賢聖院(青葉区)、愚鈍院(若林区)、昌林寺(同)、願成寺(東松島市)、寿昌院(同)、禅昌寺(石巻市)、洞源院(同)、照源寺(女川 町)、番松景院(美里町)、弥勒寺(登米市)、宝性院(同)、徳性寺(南三陸町)、清涼院(気仙沼市)、地福寺(同)

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