宮城県レンタカー協会(仙台市)とシステム開発の日立ソリューションズ東日本(同)は4月1日、レンタカーを利用する訪日外国人旅行者を対象にした実証実験を始める。ドライブをサポートする多言語対応タブレット端末を無償で貸し出し、不慣れな環境での運転を手助けする。
協会加盟の7社が参加。仙台空港とJR仙台駅の計13店舗にタブレット計23台を用意し、レンタカー利用の外国人客に貸し出す。
タブレットには、日立ソリューションズが開発した運転支援アプリを搭載する。英語、中国語(繁体字)、韓国語に対応し、左側通行などの交通ルール、道路標識の意味、事故発生時の対応をイラストなどで説明。外国人が戸惑いやすいガソリンスタンド、高速道路、時間貸し駐車場の利用方法は動画で解説する。
東北6県と新潟県の約320カ所の観光地情報も収録。位置情報を数字で示す「マップコード」を付け、カーナビで簡単に行き先を指示できるようにした。
実証実験は7月上旬まで実施し、利用者へのアンケートなどでサービスの有効性を検証する。その後、対象エリアを東北6県に広げ、11月まで第2弾の実証実験を展開する計画。
外国人客のレンタカー利用は増加傾向にある。実証実験に参加するトヨタレンタリース宮城(仙台市)では2016年、県内全店で外国人利用者が前年の1.6倍に増えた。協会の上床隆澄専務理事は「ルールやマナーが違う外国での運転は難しい。タブレットの活用で、レンタカーで観光する外国人客が増えることを期待する」と話した。