<エネファーム>宮城県補助で普及後押し

宮城県は23日、家庭用燃料電池「エネファーム」の設置を促す新たな補助制度の申請受け付けを始める。本年度から5年間延長した独自課税「みやぎ環境税」を活用する。同様の補助金は国や仙台市も導入済みで、東日本大震災後に県内で広がる普及を後押しする。
県の新制度は、設置1件当たり最低でも15万円を補助する。仙台市も今月上旬から家庭向けに20万円の補助制度を導入しており、国(最低15万円)と市ガス局(5万円)の補助を併用すれば、市内では少なくとも計55万円程度の助成が受けられる。
市ガス局によると、エネファームは本体購入と設置工事、アフターメンテナンスを含めて140万円程度が必要で、市内では最低でも導入費用の約4割を補助で賄える計算となる。
エネファームは、都市ガスなどから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて電気を作り、発生した熱でお湯を沸かす仕組み。エネルギーの無駄や二酸化炭素 (CO2)排出量を低減できるとされる。仙台市内では震災前まで年10~20台だった導入件数が、15年度は173台と急増している。
県は本年度、太陽光発電システム導入(最大10万円)に限っていたみやぎ環境税による補助対象を拡大。エネファームのほか蓄電池設置(10万円)や太陽光発電とエネファームなどを組み合わせる「ネットゼロエネルギーハウス」導入(30万円)にも補助する。
申請手続きは仙台市泉区の東北建築センターが担当する。連絡先は同社022(346)1795。

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