<クマ出没>ブナの実が凶作 仙台も要警戒

仙台市泉区で4、5の両日、クマの目撃情報が相次いだ。学校施設での目撃もあり、泉署などが注意を呼び掛けている。
午前1時半ごろ、仙台市加茂中のフェンスを体長約1メートルのクマ1頭がよじ登っているのを通行中の男性が目撃し、110番した。泉署は同校や地元猟友会と協力し、午前5時15分から学校敷地周辺を捜索したが、クマは見つからなかった。
同校は午前6時すぎ、保護者らに電子メールで注意を促し、登校時には教職員が通学路に立って警戒に当たった。千葉仁教頭は「この付近でクマの目撃は聞いたことがない」と話し、下校時も注意するよう生徒に呼び掛けた。
泉区では午前5時45分ごろ、根白石行木沢の民家の庭で親子とみられる3頭がクリの実を食べているのを住民が目撃。4日午後9時20分ごろには、長命ケ丘東の泉館山高付近で体長約1メートルの1頭がコンクリート壁をよじ登ろうとしているのが見つかった。
市によると、4~9月のクマの通報件数は212件で、前年同期(88件)を大きく上回る。9月の1カ月間だけでも59件に上った。
市環境共生課は「今秋はクマの主食のブナの実が凶作で、人里近くのクリの木などに出没していると考えられる」と指摘。山の周辺では、クマが活発に動く早朝や夕方の外出を控えることなどを呼び掛けている。
県内では5日、仙台市青葉区芋沢、大崎市古川北宮沢でもクマの目撃情報が寄せられた。

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