東北にクルーズ船の寄港を促す官民組織「東北クルーズ振興連携会議」の設立総会が28日、仙台市青葉区の仙台国際ホテルであった。東北の魅力を国内外に発信し、受け入れ態勢の整備を進めることを確認した。
連携会議は東北6県、東北地方整備局、東北運輸局、東北経済連合会などで組織。東経連の海輪誠会長は「東北の港湾は認知度が低い。東北一体での取り組みが効果的だ」と述べた。
達増拓也岩手県知事は「クルーズ船の寄港増加は東日本大震災からの復興に寄与する」と強調、村井嘉浩宮城県知事は「海外からの観光客をさらに増やしたい」と述べた。
整備局によると、今年は東北に75隻の寄港が予定されており、震災前の10年(38隻)に比べ、ほぼ倍増している。連携会議は新年度、内外のクルーズ船運航会社に働き掛け、一層の寄港増加を狙う。
設立総会後の記念フォーラムでは大阪大大学院の赤井伸郎教授(公共経済学)が講演。「東アジアはクルーズ船需要が大きく伸びており、東北への寄港を増やす好機」と話した。