仙台空港ターミナルビルの東側1階に29日、自転車の組み立てや修理ができる「サイクリングポート」がオープンし、現地で完成披露会があった。旅行客や地元の愛好家らに利用を呼び掛け、サイクルツーリズムの拠点づくりを目指す。
雨よけに覆われた横11メートル、幅2メートルほどのスペースに、約10台の自転車を立て掛けることができるサイクルラックを設置。ビル内には、解体した自転車を入れて運ぶ輪行箱が収納できる大型ロッカーも備えた。総工費は約480万円で、東日本大震災からの復興支援を目的に始まった自転車イベント「ツール・ド・東北」の収益などを積み立てた基金から約237万円を初めて助成した。
披露会には関係者約50人が出席し、空港運営を担う仙台国際空港の岩井卓也社長やツール・ド・東北を主催する河北新報社の一力雅彦社長らがテープカットした。岩井社長は「世界中からお客さまを招き、被災地ににぎわいを生み出したい」と話した。
サイクリングポートの利用は無料。ロッカーは一般荷物用が12時間利用で400円、輪行箱専用が800円。窓口で組み立て工具の貸し出しにも応じる。