<チャレンジL>仙台、昇格へアタック

バレーボールのチャレンジリーグ女子が7日に開幕する。仙台ベルフィーユは、粘り強くボールを拾ってつなぐコンビバレーに磨きを掛け、「チーム状態は昨年よりいい。プレミアリーグ昇格を目指す」(渡辺彩主将)と初戦へ意気込む。

昨季は7勝11敗で、3年連続の10チーム中6位。選手6人が入れ替わって迎える今季は、先発メンバーの平均身長が昨季より約7センチ低い166.4センチにとどまる。高さに欠ける攻撃力を補うため、レシーブ力強化に取り組んできた。
就任2年目の葛和伸元監督(元全日本女子監督)が「どこにも負けない」と自信を持つのが、「昨年の2倍」という豊富な練習量。渡辺彩主将は「とにかくつなぐバレーを意識してきた。選手同士が話し合う時間も多く取り、チームの一体感は増している」と話す。
攻撃はミドルブロッカーの渡辺彩主将とウイングスパイカーでエースの中野が要となる。昨季のアタック決定率リーグ4位の渡辺彩主将はパンチ力のあるスパイクと相手ブロックをかわす速攻が武器。パワーとチーム一の運動能力を誇る中野の働きも鍵を握る。
先発メンバーに名を連ねる新加入選手は4人。その中で、葛和監督が「これから核になってほしい選手」と期待するセッターの笹山は、巧みなトス回しで攻撃の幅を広げる。鍛え上げたレシーブから笹山に良いボールが集まれば、より効果的な速攻が仕掛けられる。
葛和監督は「JT(昨季1位)やPFU(同2位)と戦う力は付いた。気持ちの弱さが課題だが、コートで力を出し切ってほしい」と選手たちに奮起を求める。
7日は熊本県水俣市で昨季4位のKUROBEと対戦。ホーム初戦は12月5日で、宮城県富谷町の富谷スポーツセンターで再びKUROBEと戦う。

◎葛和監督一問一答/渡辺彩と中野攻撃の柱/気持ちが一番の課題

仙台ベルフィーユの葛和監督に今季の抱負を聞いた。
-開幕に向けた手応えは。
「昨年は4月に赴任し、開幕まで半年しかなかった。ことしは(準備期間が長く)相当練習をしている。高さのあるチームとも戦える力は十分ある」
-今季は新たに6人の選手が加わった。
「まだ半年しかたっていないが、よく頑張っている。昨年から残っている選手も含めて、強くなりたい気持ちのある選手が多い」
-攻撃の柱は。
「(主将の)渡辺彩、エースの中野がポイントゲッター。渡辺彩は片脚(の跳躍)で打つスパイクが速く、中野はパワフルで打つ能力が高い」
-昨年以上にレシーブ練習に力を入れてきた。
「アタッカーの人数が少なく、ブロック力も落ちた。(平均)身長が低い分、ボールを拾って相手の攻撃を崩したい」
-チームの課題は。
「流れが良い時はいいが、サーブレシーブなど一度のミスで崩れてしまうことがある。気持ちが一番の課題。自信を持って最後まで戦ってほしい」

◇仙台ベルフィーユの今季メンバー
◎渡辺  彩 24 174 66 宮城・古川学園高―三洋電機
△井上 実咲 22 175 61 神戸親和女大
雨堤みなみ 27 184 73 兵庫・須磨ノ浦女高―久光製薬
△高橋咲妃恵 22 165 55 宮城・古川学園高―トヨタ車体
堀崎智恵美 27 170 63 山梨・日本航空高―トヨタ車体
△荻野 雅子 22 169 61 名古屋学院大
渡辺和香里 23 169 59 東京・共栄学園高―パイオニア
○中野 清香 30 172 63 東北福祉大―三洋電機
△笹山みなみ 22 156 57 龍谷大
大内世莉香 26 154 49 青森・弘前学院聖愛高―嘉悦大
△逆瀬川由衣 23 171 57 神戸親和女大
△川尻 彩香 19 167 56 北海道・札幌東陵高

(注)メンバー表は名前、年齢、身長、体重、出身校・前所属。◎は主将、○は副主将、△は新加入

[チャ レンジリーグ女子] プレミアリーグの下部リーグ。今季から2部制となった。仙台ベルフィーユが参戦する女子1部は8チームからなる。7日から来年2月 21日まで3回戦総当たりの21試合を行い、試合のセットカウントによる獲得ポイントの合計で順位を争う。上位2チームはプレミアリーグ下位2チームとの 入れ替え戦、最下位チームは2部1位チームとの入れ替え戦に臨む。

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