＜ノーベル平和賞＞ＥＵに授与　平和や協調の取り組み評価

【ロンドン小倉孝保】ノルウェーのノーベル賞委員会は１２日、欧州連合（ＥＵ）に１２年のノーベル平和賞を授与すると発表した。長年の地域全体の平和や協調を図る取り組みが評価された。
　ＥＵの前身である欧州共同体（ＥＣ）は６７年、独仏伊など６カ国で発足し、冷戦終結後の９３年に欧州連合条約（マーストリヒト条約）が発効して、ＥＵとなった。００年以降は東方に拡大し、加盟国はＥＵ発足時の１２カ国から２７カ国に増えた。
　授賞式は１２月１０日にオスロ市庁舎で行われ、賞金８００万スウェーデン・クローナ（約９４００万円）やメダル、賞状が贈られる。
　ノーベル平和賞は、その年の２月１日までに各国の政府や国会議員、大学教授、過去の受賞者など数千人が推薦した候補者からノーベル賞委員会（５人）が選出する。候補者の氏名は公表されていないが、今年は２３１の個人・団体が候補に挙がっていた。