<バスケ統合リーグ>(1)bj仙台・中村彰久球団代表/ホーム使い分け焦点

日本の男子バスケットボールに併存するTK b jリーグとナショナルリーグ(NBL)が近く統合され、新たなプロリーグが2016年秋の開始に向けて動 き出す。ことし3月下旬には統合を主導するタスクフォース(特別チーム)から新リーグの参加基準が示された。TK b jリーグとNBL下部のNBDLに 所属する東北の6球団オーナーらに、新リーグ参入にどう挑むのかを聞いた。(7回続き 聞き手は佐々木貴、加藤伸一)

<スポンサー料不足>
目指す新リーグの1部には「残る」というよりも「上がる」という意識を持っている。選手の人件費など今よりもお金がかかる。今後は運営していくための資金集めが重要。そうしないと1部に参入できない。
今のスポンサー料、スポンサー数、チケット販売数では足りない。ただ、スポンサーについては、1部に入れたら広告価値が今以上になる。スポンサー料を上げ、スポンサー数を増やす。どちらも必要だ。
1部の入会金は1500万円。支出が増える中で現状の債務も解消する必要がある。増資と年間の売り上げ増で克服したい。具体的で信ぴょう性のある(事業)計画を特別チームに提出するしかない。

<1部参入 険しい道>
ホームアリーナは、5000人が収容可能な仙台市体育館と四千数百人が入るゼビオアリーナ仙台(共に仙台市太白区)を使い分けられるかどうかが焦点。関係者とも、どういう形でできるか話し合っていく。
仙台市民、宮城県民に理解してほしいのは、1部には決して簡単に参入できないということ。国内47チームのうちの12~16チームしか入れない。bjリーグとは別次元の話。それだけ大変なことに挑戦している。
今後は、日本協会と新リーグが密接な関係を築き、リーグの普及や代表選手の強化をしていくことが大事。今回の改革によって、ユース代表と大会期日が重なる高体連などの大会システムが変わるかもしれない。バスケットに関わるみんなに影響するということだ。

◎課題/財務状況
新リーグ1、2部に参入するには球団が債務超過でないことが要件。債務超過がある場合は、新リーグが始まる2016年から2年以内に解消する具体的な計画が必要だ。仙台にとっては債務超過の解消が大きな課題となる。

[仙台89ERS]仙台スポーツリンク(仙台市青葉区)が運営。ホーム戦の平均観客数は2037人(リーグ5位、4月12日現在)。最大のホームアリーナは仙台市体育館(最大約5700人収容)。今季のホーム戦開催地は5カ所。スポンサーは78社。

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