<七ケ浜町民バス>多賀城駅への利便性向上

宮城県七ケ浜町は、町民バス「ぐるりんこ」の運行内容を大幅に見直す方針を決めた。JR仙石線多賀城駅行きと同駅発の朝と夜の便の新設と、定期券発行が柱で、11月に始める。町は「定住促進、交流人口増につなげたい」と意気込む。
新設するのは、多賀城駅着午前6時10分、同駅発午後8時半の便。菖蒲田経由、仙台火力前経由の2路線を設け、仙台方面に向かう通勤・通学客が多く利用すると想定した。町民バスは計8路線になる。
既存コースについてもJR仙石線本塩釜駅方面の運行時間の延長やバス停新設を進める。運行台数は平日を1台増の5台に、土日祝日を2台増の4台にする。
定期券も発行する。どこで乗降しても同額のフリーパス方式を採用し、価格は大人1カ月で7200円と設定。これまで上限400円だった運賃は350円に引き下げる。業務はジャパン交通(塩釜市)に委託。国の助成事業を活用する。
鉄路のない七ケ浜町にとって、バスは唯一の公共交通機関。町民バスは2015年度、約9万9000人が利用している。寺沢薫町長は通勤・通学客の利便性向上を通じた定住促進などに期待を寄せ、「どれくらいの乗客があるのか、検証していきたい」と述べた。

タイトルとURLをコピーしました