<仙台セントラル>小劇場で「復活」 映画館の名残を残しながら改装、4月1日開業

仙台市のライブホール運営会社「身の丈イノベーション」は4月1日、市中心部で154席の小劇場を開設する。2018年6月末で閉館した映画館・仙台セントラルホールを改装し、コンサートやお笑いイベント、映画上映会などの主催者に貸し出す。

 劇場名は「誰も知らない劇場」。菊池将司支配人は「40年間にわたって地域文化に貢献した場を受け継ぎ、地域の人たちに親しまれて将来は誰もが知っている劇場に育てたい」と語る。
 同社は音楽ユニット「MONKEY MAJIK(モンキーマジック)」「GReeeeN(グリーン)」を輩出したエドワード・エンターテインメント・グループ(金野誠社長)の関連企業で、青葉区一番町のライブホール「darwin(ダーウィン)」を運営する。
 青葉区中央2丁目の桜井薬局ビルにあった映画館跡を借り、音響や照明設備、映像設備を整備した。壁や天井を改装する一方、映画館時代の赤い椅子を残し、昭和期のムードを漂わせた。ロビーにはアルコール類などを提供するバーカウンターを設けた。
 4月1日には、グループ企業に所属する歌手ティーナ・カリーナさんによるこけら落とし公演を開く。同月下旬からの大型連休に合わせ、連続公演も計画している。
 仙台市内ではライブホールの新設が相次ぐ。16年に太白区あすと長町で「仙台PIT(ピット)」(1451人)、17年には若林区荒井東地区に「仙台GIGS(ギグス)」(1560人)が誕生。市内には20軒以上の施設があり、漫才、プロレスなどの興業にも使われている。
 東京都内では東京五輪をにらんで大型ホールの改装が進み、コンサート会場が不足しているとされる。仙台のライブホール関係者は「市内の音楽イベントには関東などから客が集まり、活況を呈している」と話す。

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