<仙台・東部復興道路>10月19日全線開通

仙台市が東日本大震災で被災した沿岸部に整備する「東部復興道路」が10月19日に全線開通することが17日、分かった。高さ約6メートルの盛り土構造で堤防機能があり、海岸堤防との多重防御で津波を抑える。宮城県道塩釜亘理線と並行する区間は県道、残りの区間は市道にする。
 東部復興道路のルートは地図の通り。総延長10.2キロで、県道区間6.8キロ、市道区間3.4キロで構成する。車道は県道区間が幅9メートル、市道区間が幅7メートル。片側1車線で、県道区間は緊急時に大型車3台が擦れ違える。盛り土工事は現時点で残り2区間、約200メートルを残すのみとなった。
 東部復興道路から西に延びる三つの「避難道路」は県道荒浜原町線、市道南蒲生浄化センター1号線の整備が終わった。県道井土長町線も8月末の完成を目指し急ピッチで工事が進む。復興道路や避難道路には「津波避難方向」を矢印で示した標識を取り付ける。
 復興道路と仙台東部道路に挟まれた地域では、避難ビルや避難タワーに通じる市道の拡幅、路肩のカラー化、誘導標識の設置などが進み、避難経路が整備されている。復興道路の東側には建設中を含め、5カ所に避難の丘が設けられる。
 東部復興道路は2014年3月に着工し、当初は19年3月末の完成を目指したが、一部区間で地盤改良などが必要になり、全線開通が約半年間遅れていた。

タイトルとURLをコピーしました