仙台商工会議所は来年1月2日の「仙台初売り」を海外に積極的にPRする。初の取り組みで、初売り公式サイトの多言語化などさまざまな事業を通して魅力を伝え、東日本大震災後に減少した外国人旅行客が東北に足を運ぶきっかけにする方針だ。
公式サイト「仙台初売りドット混む」で初の外国語版を作る。英語と台湾や香港の繁体字に対応する。初売りの行列の様子や豪華な福袋の画像、周辺の冬の観光情報も載せる。
JTBが運営する外国人向け旅行サイト「ジャパニカン」とも連携。11月以降にサイトに設けられる仙台初売りコーナーで、初売り公式サイトとリンクさせるほか、宿泊や交通の情報が得られるようにする。外国人旅行客を対象にした記念品も検討中だ。
多言語対応の初売り紹介チラシ作製や接客技術の向上を図るセミナー開催も計画。事業の実施後は仙台市内の商店街や宿泊施設の関係者と取り組みを検証し、翌年に役立てる。
東北の年間の外国人延べ宿泊者数は、震災前の水準に戻っていない。仙台商議所の担当者は「伝統行事の仙台初売りを外国人にアピールすることで、東北の文化を知ってもらえる。玄関口の仙台から外国人旅行客を増やし、東北全体に波及させたい」と話す。