<仙台市バス>郊外路線 拠点乗り換え方式に

仙台市中心部から郊外の各住宅地に向けて放射状に伸びる市バス路線網について、市が見直しを検討していることが11日、分 かった。住宅地を回る地区内路線と拠点停留場を新たに設け、拠点停留所で乗り換えて中心部に行く形を想定。近く策定する市交通局の経営改善計画に盛り込 み、早ければ2018年度に実施する。
見直し案のイメージは図の通り。利用者が少なく収支が厳しい路線を対象に現行の直通便を大幅に減らし、中心部へは乗り継ぎを基本とする。
路線の効率化で経費削減を図るのが狙い。郊外を回る路線を民間のバス会社が担い、市バスは中心部行きの幹線系統に特化することも検討する。
見直しの背景には市バスの深刻な経営状況がある。14年度は、乗車料収入72億円に市の補助金28億円を加えても4億4900万円の赤字。累積赤字は62億4900万円と増加している。特に郊外路線で利用者減少が目立つという。
市バスをめぐっては、昨年12月6日の市地下鉄東西線開業と同時に、東西線沿線地域を中心に大規模な路線再編を実施したばかり。東西線との乗り継ぎを促す ため中心部への直通バスを減らし、高齢者らから多くの苦情が寄せられた。今回の見直しも利便性の低下は必至で市民の反発が予想される。
市交通局は17年度にも対象となる郊外団地などで説明会を開き、実施に向けた住民合意を得たい考えだ。

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