<仙台市科学館>紙飛行機の権威 設計図寄贈

紙飛行機設計の世界的権威で仙台市出身の二宮康明さん(90)=横浜市=が、自身が手掛けた紙飛行機や設計図などを仙台市科学館(青葉区)に寄贈した。科学館は近く常設展示する予定だ。
寄贈したのは自作の紙飛行機約200機と設計図、写真集、書籍など。紙飛行機教室で使用するイベント用の500機も贈った。二宮さんが1967年に米国で開かれた第1回国際紙飛行機大会でグランプリを受賞した際のトロフィーもある。
80歳を過ぎたころから、二宮さんが84年から会長を務める日本紙飛行機協会(東京)が寄贈を働き掛けていた。「寄贈は古里の仙台に」という二宮さんの意向をくみ、協会が市科学館に相談し、寄贈が実現した。
二宮さんは幼い頃から趣味で紙飛行機を設計。旧制仙台一中(現仙台一高)を卒業後、東北大工学部に進み、電気通信省(後に電電公社、現NTT)の研究所に勤務した。
月刊誌「子供の科学」(誠文堂新光社)の紙飛行機付録の連載を49年間継続中で、科学の楽しさを伝え続けていることが評価され、2013年に吉川英治文化賞を受賞した。
協会は寄贈を記念し、滞空時間を競う全日本紙飛行機選手権決勝大会を来年、仙台市で開催する準備を進めている。協会事務局は「全国から集まる愛好家にコレクションを見てほしい。体験教室も企画したい」と意気込む。

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