学校法人東北学院(仙台市青葉区)は28日、仙台市が売却を予定している市立病院跡地(若林区清水小路)約1万7500平方メートルの取得を目指す方針を 明らかにした。近接する東北学院大土樋キャンパスと一体で整備し、現在3カ所に分散立地している大学機能の集約構想を実現したい考えだ。
法人理事長で学院大学長の松本宣郎氏が同日、取材に「都市型キャンパスを目指して(取得に)名乗りを上げる」と語った。市当局と面談し、跡地取得の意向を伝えているという。
学院大は既に、泉キャンパス(泉区)で行っている法学部など4学部1、2年生の講義を、市中心部にある土樋キャンパスに移す方針を決定。残る教養学部(泉区)と工学部(多賀城市)を集積するため、土樋キャンパス周辺で適地を探していた。
構想に基づいて2013年1月には、隣接する東北大片平キャンパス南地区の一部7950平方メートルを14億円で購入した。土樋キャンパスの一画に位置付けており、地上5階、地下1階の新棟が28日に落成した。延べ床面積は約1万2750平方メートル。
仙台市は7月に売却先の公募を始め、購入事業者選定委員会による審査を経て、12月に優先交渉権者を決める。市立病院は14年11月、太白区あすと長町に移転した。