<仙台市>「脱メタボ」へ市民歩数アップあの手この手 役所階段に標語、表示板設置へ補助

仙台市が市民の歩数アップに向け、あの手この手を繰り出している。市内の成人は男女とも平均歩数が全国平均を3割も下回る。市役所の階段に標語を掲示したほか、街中の歩数表示板設置への補助や街歩きマップ作りを通し、歩く習慣の意識付けを狙う。メタボリック症候群の人の割合も多い中で「脱メタボ」の足掛かりにしたい考えだ。
2016年度の仙台市民健康意識調査によると、1日平均の歩数は成人男性が5108歩、女性は4597歩。全国平均(男性7769歩、女性6770歩)の7割以下にとどまる。
市内成人の歩数は減少傾向にあり、09年度の調査と比べて男性は4.1%、女性は15.9%、それぞれマイナスとなっている。
市は12日、職員や来庁者に歩数を増やしてもらおうと、市役所本庁舎の階段の計32カ所に「毎日続けてコツコツ貯筋(ちょきん)を」「階段使ってカロリー消費」など啓発の標語を貼り付けた。
歩数表示板設置に対する市の補助事業は17年度に始まった。例えば、商店街などが「市役所からJR仙台駅まで約1.5キロ 1961歩 52.2キロカロリー消費」と書いた看板を2カ所以上に掲げると、製作や設置の費用として15万円を上限に補助する。 初年度は市中心部の商店街や郊外の公園など3カ所に設置した。歩行者の目に留まる機会を増やし「もう少し歩こう」という気持ちを高めてもらう。
街歩きのコースをまとめた冊子を18年2月に一新。新たに設定した「新寺・連坊寺院巡り」「七北田公園回遊」など1~8キロの20コースを紹介し、自然や文化に触れながら散策する楽しさを提案する。
仙台市の16年度のメタボリック症候群の人の割合は、全国20の政令指定都市で最も高い20.1%。全国を2.8ポイント上回る。市健康政策課の担当者は「少しでも歩いて運動習慣を身に付けるきっかけにしてほしい」と呼び掛ける。

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