仙台市交通局は5日、昨年12月6日に開業した地下鉄東西線の今年11月までの利用者が、開業前の需要予測(1日平均8万人)の約6割の1日4万9300人(速報値)にとどまったと発表した。仙台駅から東側の利用が伸びず、沿線開発が課題となっている。
月別の内訳はグラフの通り。最多は6月の5万3200人、最少は2月の4万3100人。平日平均は5万3900人だった。駅別で最も多いのは仙台駅で1万6000人、最も少ないのは大町西公園駅で1600人。11月までに延べ1770万人が利用した。
仙台駅から東側の利用者は西側の約8割で、特に郊外寄りの卸町、六丁の目、荒井の3駅は需要予測の約45%と低迷している。
市が東の拠点と位置付ける荒井駅周辺は今も更地が多い。市は同駅前に来年5月開場するライブホールの運営会社に助成金を交付するなど、立地の促進策や規制緩和で今後、東部沿線のにぎわいづくりに本腰を入れる方針だ。
奥山恵美子市長は11月30日の記者会見で「沿線開発には時間がかかるが、地下鉄の交通利便性の高さを考えると必ず達成できる」と述べた。