仙台港の2015年の国際コンテナ貨物取扱量が過去最高を更新したことが18日、分かった。東日本大震災の復興需要を見据えた国際定期航路が最多の8航路となり、建築資材輸入が増えたのが要因。被災地で進む住宅再建をにらみ、今後の輸入量はさらに伸びるとみられる。
県の速報値では、15年の取扱量は約22万5000TEU(1TEUは20フィートコンテナ換算の積載能力)に到達。これまで過去最高だった震災前年の10年(21万6142TEU)を1万TEU近く上回った。
仙台港の国際コンテナ貨物取扱量は1990年の定期航路開設後、順調に伸びてきた。震災があった11年は前年比55%減の9万6528TEUと大きく落ち込んだが、復興需要で12年からV字回復に向かった。
その後、被災地では災害公営住宅や一戸建て住宅の再建が本格化し、輸入建材の需要が急増。15年には北米西岸、韓国・釜山、ロシア極東ウラジオストクと仙 台を結ぶ便が就航し、取扱量を押し上げた。県の担当者は「今後も官民一体でポートセールスに努め、一層の利用促進を図る」と話した。