<仙石線>塩釜神社初詣列車の運行中止

塩釜神社(宮城県塩釜市)の初詣客らを運ぶ列車として、長年親しまれてきたJR仙石線の初詣用臨時列車が、来年は運行が中止されることになった。利用客の低迷が理由で、地元からは「残念だ」と惜しむ声が上がっている。
JR東日本仙台支社によると、臨時列車は少なくとも記録が残る1979年には運行していた。昨年はあおば通-東塩釜間で1月1日未明から上下計6本を各駅停車で運行した。
利用は低調で、昨年のあおば通発下り列車(4両編成、定員550人)の乗車率は、午前1時半発が40%未満、午前3時発が20%未満。午前4時40分発は10%程度だった。仙台支社は「車の利用者が増え、ニーズにそぐわなくなった」と説明する。
運行中止について、塩釜市観光交流課の吉岡一浩課長は「最近は参拝客が分散し、臨時列車の乗客も減っていると聞いていた。仕方ない面はあるかもしれないが、残念だ」と話す。
仙石線本塩釜駅では毎年、臨時列車の運行に合わせて駅前の商店街などが鏡開きを行ってきたが、今回は取りやめる。同駅では旅行窓口「びゅうプラザ」の廃止 などもあり、商店主の男性は「観光の玄関口という位置付けがあいまい。臨時列車の運行中止はそれに追い打ちを掛ける出来事だ」と嘆いた。

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