<仮設商店街>石巻市16年10月末まで延長

宮城県石巻市は24日、年内での閉鎖を打ち出していた市中心部の仮設商店街「石巻立町復興ふれあい商店街」について、来年10月末まで設置期間を延長すると正式に決めた。移転先が決まらない商店主の要望を受け、当初の方針を転換した。
市商工課の沓沢秀幸課長は「商売を再開する意志があるのに市街地再開発事業が遅れるなどし、街中でテナントが見つからない状況を勘案した」と説明する。
市が商店街の17店舗に実施した意向調査では9月末現在、再建済み1、検討中10、未定2、再開困難3、退去予定1だった。移転先確保に苦しむ商店主たちは10月末、2年間の設置延長を市に要請していた。
商店街は2011年12月にオープン。石巻商工会議所が民間の駐車場を借り上げ、中小企業基盤整備機構がプレハブ店舗などを整備した。市は土地の賃借料相当分などを助成している。
商店街は来年11月で建設から5年になる。中小機構は完成後5年以内の施設の解体費用を助成することなどから、市は設置期限を来年10月末と決めた。市は賃借料相当分などの支援を継続する意向で、来年の市議会2月定例会に関連議案を提出する。
電気店を営む仮設店舗会の佐藤秀博会長(59)は「次を考える時間的余裕ができ、ほっとした。早く再建の方向性を決めたい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました