「どぶろく特区」に認定されている宮城県登米市の農業生産法人「伊豆沼農産」は3日、伊豆沼(登米市、栗原市)産の天然酵母を使ったどぶろくを発売した。地域資源の活用が狙いで、海外輸出も計画している。
「伊豆沼どぶろく」の名称で販売する。今秋に収穫したひとめぼれを使って仕込み、完成させた。加熱処理をせず、フルーティーな風味があるのが特長。天然酵母は伊豆沼の水から採取し、特許申請中という。
登米市は昨年6月に特区認定された。伊豆沼農産はことし2月に製造免許を取得。ひとめぼれは冬も水を張って土中の微生物を増やし、肥料を少なくする同社の「ふゆみずたんぼ」で栽培した。
180ミリリットル入りで735円(税込み)。1月は500円の特別価格で、同社の販売施設で扱う。2月以降は販路を広げ、月1000本の売り上げを見込む。
伊藤秀雄社長は「伊豆沼周辺地域のブランド化を図るのが目的。環太平洋連携協定(TPP)でコメ生産は厳しい環境になる。コメを加工して付加価値を付け、海外にも販売先を広げたい」と話す。
連絡先は伊豆沼農産0220(28)2986。