地方への移住をテーマにした雑誌「田舎暮らしの本」(宝島社)2月号の「2019年版『住みたい田舎』ベストランキング」で、栗原市が東北で1位に輝いた。充実した子育て支援や豊かな自然環境、移住検討者の受け入れ態勢などが評価された。
ランキングは13年に始まり、今年で7回目。育児・医療支援や風土、移住者の受け入れ態勢などを問うアンケートを宝島社が全国の市町村に送り、回答を独自に点数化した。19年版は220問を設け、返信があった663自治体(うち東北98自治体)を比較した。
栗原市は18歳以下の医療費無料や移住関連情報のワンストップ窓口、市の全域をエリアとする「栗駒山麓ジオパーク」といった特徴を回答。総合得点は東北2位の秋田市に4点以上の差をつける79.68点で、全国では9位に食い込んだ。
部門別のランキングもあり、栗原市は「自然の恵み」で東北1位を記録。「子育て世代が住みたい田舎」で同3位、「若者世代が住みたい田舎」で同6位、「シニア世代が住みたい田舎」で同7位にそれぞれ入った。
市は13年7月、深刻な人口減に対応しようと庁内に定住促進室を組織し、生活情報の発信や移住者同士のネットワークづくりに取り組んできた。結果、市の相談窓口や支援を経て他自治体から移り住んだ人数は124組327人(18年11月末時点)に上る。
ベストランキングで栗原市は17年に東北3位、18年には同2位と着実に順位を上げている。市の担当者は「うれしい半面、プレッシャーもある。『東北一』に名前負けしないよう、今後も着実に受け皿づくりを進めていきたい」と語った。