帝国データバンク仙台支店がまとめた法的整理による東北の9月の企業倒産集計(負債総額1000万円以上)によると、件数は前年同月比50.0%増の27件だった。負債総額は47億100万円と前年同月の2.9倍に増えたが、今年1月以降では8月に次いで低い水準だった。
県別の倒産状況は表の通り。件数は青森、岩手、山形、福島の4県で増加、負債総額は宮城を除く5県で増えた。福島は昨年9月の倒産がゼロだったが、今年は4件発生した。
業種別は建設業が6件で最も多く、製造業、小売業、サービス業の各5件が続いた。原因別は販売不振が22件で最多。形態別は破産26件、特別清算1件。
負債額別でみると、5000万円未満と1億円以上5億円未満が各10件、5000万円以上1億円未満が6件。10億円以上の大型倒産は元ゲームセンター経営のテンレジャーサービス(郡山市、16億9200万円)の1件。
仙台支店の担当者は「東日本大震災の復興需要の減少や東京電力福島第1原発事故の賠償金打ち切りで、被災地の中小企業の経営環境が悪化する可能性は高まっている」と話した。