仙台市太白区の市八木山動物公園で、動物を眺めながらお酒を楽しめるレストラン「グーグーテラス」が人気だ。市地下鉄東西線で訪れた人が、気軽にアルコールを楽しんでいるとみられ、関係者は「暑くなる季節。お酒を楽しみに来園する大人がますます増えるのではないか」と入園者の押し上げ効果を期待する。
市は昨年4月、大人にも動物園を満喫してもらおうとテラスを開設。メニューに生ビールや赤ワインなど酒類をそろえた。「客足は上々」で、休日を中心に注文が集中するという。
客単価と売上高から、1年間の来客数を約4万人と推計。金集隆幸園長は「家族連れだけでなく、カップルもワインなどを飲んでいる。東西線の開通で、運転しなくても来園できるようになったためだろう」と笑顔を見せる。
これまでは来園者の多くがマイカーを利用していたが、2015年12月に東西線八木山動物公園駅が開業し、地下鉄を使う人が増えた。入園者は16年度が56万9000人、17年度が57万7000人と増加傾向にある。
4月29日、孫と一緒に地下鉄で訪れた太白区の建設コンサルタント新田洋一さん(63)はビールなどを注文。「アルコールの提供はありがたい。飲むために来たようなもの」と笑う。
昨年7月、テラス隣に開設した「ふれあい館」との相乗効果もみられる。ふれあい館はヤギやヒツジへの餌やり体験が子どもたちに人気で、餌やり後、テラスに立ち寄る家族連れが多いという。
テラスを運営する市公園緑地協会の山崎良美課長は「ふれあい館とグーグーテラスが同時に迎える初のゴールデンウイーク。市内だけでなく遠方からの来園者にも、テラスで動物を見ながらお酒を楽しんでほしい」とPRする。