<加熱式たばこ>仙台・一番町で競争過熱 大手各社専門店の出店相次ぐ

加熱式たばこの専門店が仙台市青葉区一番町に相次いで進出し、販売競争が激化している。大手たばこ各社は、仙台を代表する商店街で隣県からも買い物客らが訪れる同町を絶好のPR拠点と捉え、東北でのシェア拡大を図っている。

日本たばこ産業(JT)は4月、ぶらんどーむ一番町商店街に「プルーム・テック」の専門店を開業。売り場面積は約200平方メートルで専用機器や銘柄5種類などを扱う。別売りのキャリーケースに好みのデザインと文字をプリントできるサービスも提供する。
本棚を備えたカフェも併設し、各界の著名人が選んだ衣食住にまつわるアイテムを販売。JTの担当者は「たばこを吸う人も吸わない人も楽しめる」と話す。
一番町4丁目商店街には、米フィリップモリス(PM)の「アイコス」、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「グロー」の専門店が競う。
アイコスの専門店は2015年10月、最も早く進出した。加熱機器に名前やイニシャルを刻印できるサービスもあり、年間約12万人の客が訪れているという。
PMの担当者は「他社の参入で加熱式たばこの認知度が上がり、紙巻きたばこから切り替える喫煙者が増える。当社が目指す『煙のない社会』に近づき、シェアも拡大する」と期待する。
グローの専門店は16年12月オープン。売り場面積は約330平方メートルあり、一番町の専門店で最も広い。愛用者がラウンジで無料のコーヒーを飲んだり、レンタルの加熱機器を使用したりすることもできる。
BATの担当者は「仙台の消費者は、新商品を受け入れる度合いが全国でも高い。他社と切磋琢磨(せっさたくま)して、味わいやデザインなどグローの良さを浸透させたい」と話す。

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