鹿児島県・馬毛島(西之表市)への米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)移転問題で、島のほぼ全域を所有する開発会社「タストン・エアポート」(東京)は14日、所有する土地を国に売却する意向を明らかにした。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の負担軽減の一環として馬毛島への訓練移転を主張し、同社との交渉を続けてきた日本維新の会の下地幹郎衆院議員が 14日、鹿児島県内で報道陣の取材に応じ、「地権者は合意しているので、あとは金額のこと」と説明。訓練移転の地元説明について「10月いっぱいには提案 することになる」との見通しを明らかにした。同社も同日、毎日新聞の取材に売却の意向を認めた。
馬毛島を巡っては、下地氏が沖縄県に活用を提案し、翁長雄志(おなが・たけし)知事が7月に現地視察した。これに対し、西之表市議会が反対の決議書を全会一致で可決するなど、地元は反対している。【田中韻】