全国学力テストの結果が29日公表された。宮城県内の小学校算数はA、Bともに9年連続で全国平均に届かなかった。中学校も国語A、Bが全国平均を上回った一方で、数学A、Bは0.3~1.8ポイント全国平均より低く、算数・数学の低迷が続いている。
算数・数学の学力定着を図るため、県教委は2015年2月から学力向上対策協議会を開催。今年7月には、取り組むべき指針に沿った授業の実践例を冊子や動画にまとめるなど対策を進めてきた。
2014年度から実施してきた県独自の学力テストは今年で終了。全国テストの結果と合わせて分析し、今後の授業改善に生かすほか、各校に「授業の狙いを明確にする」「家庭学習の時間を確保する」などの「五つの提言」を実践するよう、引き続き呼び掛ける。
学習習慣アンケートでは、家庭での予習や復習に教科書を使ったり、計画立てて勉強したりする児童生徒の割合が全国平均を3.8~11.1ポイント上回った。
県教委義務教育課の担当者は「各市町村教委と連携し、9年間を見通した小中学校の教育環境をさらに充実させたい」と話す。
16年度の全国学力テストには県内の公立小383校1万8934人、公立中206校1万9593人が参加した。