宮城県北部の農協再編を検討している合併推進協議会の常任委員会は9日、7月末の古川農協(大崎市)離脱を受け、2019年4月1日に予定していた合併期日を3カ月延期する方針を決めた。5農協で同年7月1日の合併を目指す。推進協会長の大坪輝夫みどりの農協(美里町)組合長は「組合員に説明する時間的余裕が欲しい」と話した。
常任委は仙台市青葉区の県農協ビルで非公開で行われ、栗っこ(栗原市)、南三陸(南三陸町)、あさひな(大和町)、いわでやま(大崎市)、みどりのの5農協組合長が出席した。
古川の離脱で急きょ開いた前回に続き、5農協で合併を目指す方針を再確認した。ただ、合併期日を巡っては、組合員に合併の意義を改めて説明する必要があるとの意見が出た。
今月24日に予定していた合併予備契約の調印式と、10月23日の開催を目指していた各農協臨時総代会を先延ばしすることも了承した。延期後の日程は未定。本店を栗原市に置き、名称を「新みやぎ」とする方針は変更しない。
常任委終了後、記者会見した大坪会長は「合併の必要性は共有しているが、合併をより確かなものにするには、組合員に説明する時間的余裕が欲しいということになった。延期はあくまで前に進むための措置だ」と強調した。
5農協合計の米穀販売高(17年度実績)は179億円で全国トップ。米穀を含む販売品販売高は330億円で、正組合員数は3万7507人。