慶長遣欧使節出帆400年記念事業の一環で、宮城県内の高校生10人らでつくる「平成青少年遣欧使節団」が7月22~31日、イタリアを訪れた。
支倉常長ら慶長の使節団が1615年に到着した港町チビタベッキアやローマ法王庁(バチカン)、ルネサンス文化の中心となったフィレンツェなどを訪問。地元の高校生らと交流し、東日本大震災で寄せられた支援への感謝と被災地の現状を自分たちの言葉で伝えた。
仙台藩祖伊達政宗の命を受け、常長らは約2年を費やしてイタリアにたどり着いた。異国の地で刻んだ足跡は、肖像画や伝承など有形無形の財産として今に残る。
平成の使節団はスペインを訪ねた昨年に続く派遣。400年の時を経て、現代の若者たちは先人の偉業を肌で感じた。日伊両国の絆は一層強まり、新たな歴史が記された。(石巻総局・水野良将、写真部・小林一成)