<年末年始>エルニーニョ 冬将軍足踏み

年の瀬を迎えた東北地方が、冬将軍の足踏みで記録的暖冬に見舞われている。太平洋赤道海域の水温が上がるエルニーニョ現象が要因とみられる。
仙台管区気象台によると、東北6県庁所在地の12月の平均気温と降雪量は表の通り。気温は平年に比べて1.8~2.8度高い。降雪量も極端に少なく、仙台、山形、福島では、まだ観測されていない。
東北大大学院理学研究科の岩崎俊樹教授(気象学)は暖冬の理由に、1997年春~98年春以来という「本格的なエルニーニョ現象」の発生を挙げる。
「エルニーニョの年はアリューシャン低気圧が強まり、シベリアよりも北西太平洋に寒気が下がってくる」と説明。「そのため北西の季節風が日本に吹き付ける頻度が少なく、暖冬になっている」と言う。
ただ、暖冬でも日本の東側から寒気が入り込むことはあり「東日本では時々大雪が降る可能性がある」と岩崎教授。管区気象台が25日に発表した週間天気予報によると、東北地方は期間の始めは冬型の気圧配置が強まり大荒れになる恐れがある。

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