＜愛知県＞路上での客待ち禁止　条例改正案提出へ

　名古屋市の歓楽街などで横行している悪質な「客待ち行為」を取り締まる愛知県迷惑行為防止条例の改正案が２０日開会の県議会２月定例会に提出される。客を強引に誘う客引き行為は既に規制の対象で、改正案は規制対象地域を定め、路上に立って客を待つ行為も禁止する。可決すれば６月１日の施行を予定しており、愛知県警によると、同種の条例は全国でも珍しいという。
　改正案は、名古屋市中区の「錦三地区」などで、路上でのキャバクラなどの飲食店の客待ち行為を禁止する。客待ち行為の定義について、県警保安課は「店のビラを持っていたり、通行人に声を掛けるなどの動作を繰り返した場合などが該当する」と説明している。
　警察官が行為を確認した場合、「再発防止命令」を出し、日の出までの客待ち行為を禁止する。違反すれば、２０万円以下の罰金などが科せられる。さらに、命令後も客待ち行為を繰り返す業者には、県公安委員会が６カ月以内の客待ち行為を禁止する。
　錦三地区などでの客待ち行為については、付近の住民から取り締まりの要望があったほか、県警が昨年７月、周辺に勤務または居住する人を対象にアンケート調査を実施したところ、約３００人の回答者のうち８割が「迷惑」「不安」と答えていた。【石山絵歩】