2020年東京五輪・パラリンピックの競技開催地の自治体と大会組織委員会、政府でつくる協議会は18日、東京都内で会合を開き、開催経費の分担協議に向けた実務レベルの課題や今後の方針を確認した。仮設施設の経費削減を進めるほか、今年秋ごろに地方会場の運営体制を提示する。
課題に挙がったのは(1)仮設施設と恒久施設の区分方法(2)使用期間の短縮化(3)施設使用料の試算-など。仮設施設は経費負担者が未定で、自治体側から「恒設との区分を明確にしてほしい」との意見があった。
使用期間に関しては組織委が目安を11カ月としたが、自治体側が「施設営業や五輪以外の大会開催に支障が出る」と短縮を求めた。
協議会は道県ごとに実務者の作業チームを設置し、1月から会場整備や運営課題を検討している。費用分担の枠組みは一連の議論を踏まえ、組織委、都、政府の3者が決める。
小池百合子都知事は3月末までに負担割合の大枠を示す方針だったが、「多くの業務や課題が明らかになった」(都担当者)としてめどは立っていない。都を除く自治体は、組織委が仮設整備費を負担する原則を守るよう求めている。
出席した宮城県の担当者は取材に「スケジュールがきつくなっており、分担協議を早く進めてほしい」と話した。野球・ソフトボールの一部試合の会場に決まった福島県もオブザーバーとして初参加した。