<東北夏祭り>好天・円安 人出7.9%増

日銀の青森、仙台、秋田、福島の各支店は、東北の主な夏祭りの人出をまとめた。14の祭りの合計は前年比7.9%増の1485万2000人で2年ぶりに増 加した。好天や円安に伴う国内旅行の増加といった追い風を受けた。東日本大震災後では2013年(1495万5000人)に次ぐ人出。震災前の10年比で は6.2%減だった。

各地の人出は表の通りで、10の祭りが前年を上回った。増加率が大きかったのは山形花笠まつりの55.6%と弘前ねぷたまつりの26.2%。いずれも前年は悪天候などで開催期間が短かった。
入り込み客数が最も多かったのは青森ねぶた祭で、3.9%増えた。関係者からの聞き取りでは「話題性のあるスター・ウォーズねぶたが展示された」との意見があった。次いで多かったのは仙台七夕まつり。好天に恵まれ、土曜日が絡む日並びも良かった。
夏祭り関連ビジネスについての聞き取りでは「1人当たりの購入点数が増加」「高価格帯の地場産品が販売好調」など観光客らの所得環境の改善をうかがわせる声が多かった。
宿泊施設の稼働状況は「例年並みの高水準」「プレミアム旅行券利用による高価格帯の宿泊商品を購入する動きがあった」などの意見が出た。一方で「施設不足から海外旅行客を取り込めなかった」といった課題も指摘された。
調査は各支店が祭りの実行委員会や旅行代理店、旅館、商業施設などの関連業界にヒアリングした。竹沢秀樹仙台支店長は「国内旅行の増加やガソリン価格の下 落、常磐自動車道の全線開通などの追い風を受け堅調な入り込みだった。台湾の団体客ら外国人が増えた祭りも多かった」と話した。

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