<東北大>お経でストレス軽減 協力者募集

東日本大震災で家族や近しい人を亡くした被災者の悲嘆ケアに取り組む東北大の研究者らが、読経を聴くことによるストレス軽減効果の実証を進めている。予備 実験で有効性を示す結果が得られたため、被験者を増やして効果を確かめる。仙台市内で30日に行う本実験の協力者を募っている。
宗派を超えて宗教者が傾聴活動に取り組む「臨床宗教師」を養成する東北大の実践宗教学寄付講座と上越教育大、京都大の研究者らが文部科学省の科学研究費補助金を受けて、共同で進める。
予備実験は2014年10~12月、上越教育大の20~30代の学生37人で実施した。疑似的にストレスを与えた後、2グループに分け、一方だけに読経を 10分間聴かせた。読経を聴いたグループは、ストレスの指標となる唾液中の消化酵素アミラーゼの分泌量が減り、軽減効果が確認できた。
本実験 は、5年以内にペットを亡くした人が対象。東北大で読経を聴いた後、アンケートや唾液検査を行う。東北大の谷山洋三准教授は「読経の悲嘆ケア効果はこれま で感覚的には分かっても数値で実証されていなかった。より多くの客観的なデータで裏付けられれば、宗教者が社会的に役立つ場が広がる」と話す。
申し込みは20日まで、メールで受け付ける。当日は図書券3000円分の謝礼のほか、ペットロスに関する講演会もある。
連絡先のメールアドレスはtaniyama20160730@gmail.com

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