東北大が昨年度始めた無料のインターネット公開講座「MOOC(ムーク)」が好評だ。インターネット環境があれば好きな時間にビデオ講義を視聴でき、昨年度の2講座は全国や海外から6000人超が受講した。今後、新たに2講座を加え、充実を図る。
MOOCとは「Massive Open Online Course」(大規模公開オンライン講座)の略。1回当たり計90分で、約10分ごとに区切って講義する。4週で完結する。
今年2~3月は、現代日本人の死の文化を考える「memento mori-死を想(おも)え」(鈴木岩弓名誉教授)と、オーロラの仕組みを解説する「解明-オーロラの謎」(小原隆博大学院理学研究科教授)を配信した。
試験や課題もあり、合格点に達すると修了証が発行される。ネットの掲示板で受講者同士が議論もできる。本年度のmementoは10月3日に開講し、有料の対面授業も予定。オーロラは11月1日に開講する。
来年2月から「東日本大震災の教訓を活(い)かした実践的防災学へのアプローチ-災害科学の役割」(今村文彦災害科学国際研究所教授ら)、来年5月から「男と女の文化史」(高橋章則大学院文学研究科教授)の2講座を新設する。
オープンオンライン教育開発推進センターの熊井正之副センター長は「東北大ならではの特色ある講義を用意している。興味がある人は気軽に足を踏み入れてほしい」と話す。
MOOCの受講は事前登録が必要。連絡先は東北大オープンオンライン教育開発推進センター022(795)4933。