松島島巡り観光船企業組合(宮城県松島町)は12日、「酒と肴(さかな)とお寿司(すし)とお船」ディナークルーズin松島湾を初めて開催する。夜の松島湾と地元食材の良さを広く伝えようと、松島町の2店舗と連携。東日本大震災で減った観光客数の回復と地域活性化に向け、埋もれた魅力の発信を目指す。
主に地酒を取り扱う酒店「むとう屋」、飲食や物産販売の「松島さかな市場」が共催。塩釜市の二つの蔵元が造る日本酒「浦霞」と「阿部勘」、刺し身やにぎりずし、汁物の提供を予定する。
同町の松島観光桟橋を午後5時半に出発し、1時間半かけて巡る。遊覧船のテーブル席でゆったりと夜の松島湾の眺めや酒、食事を楽しんでもらう。
かつて松島では宿泊客が夜に浴衣姿で外出する姿が見られたが、各宿泊施設にバーなどが整う近年は夜の人通りが少ない。
松島湾で月光が波に映る様子は金波(きんぱ)、銀波(ぎんぱ)と呼ばれ、冬場は一層きれいに見える。月の名所とされる松島の魅力を船上から気軽に体験してもらおうと、参加費は6000円に抑えた。
むとう屋の佐々木憲作副社長は「利益よりも、多くの方に松島のリピーターになってほしい。夕食としての参加もどうぞ」と呼び掛ける。
定員80人(先着順)。申し込みは11日まで。連絡先は観光船企業組合022(354)2233。