宮城県松島町の瑞巌寺は5日、本堂の拝観を7年ぶりに再開した。「平成の大修理」と銘打った明治以来の大規模改修を終えた。早速、大勢の観光客が参拝。400年前に伊達政宗が創建したころの精気が感じられる建物を見て回った。
大書院に移してあった本尊・聖観世音菩薩(ぼさつ)像、政宗の位牌(いはい)などを本堂に戻し、安座式を営んだ。本尊が置かれた仏間の前で、吉田道彦住職ら20人の僧侶が読経し、開眼供養をした。
修理の完了を祝い、町民らが本堂前で太鼓やすずめ踊りを披露した。松島祭連竹谷舞の代表を務める秋保政勝さん(70)は「仙台城の完成を祝って踊ったのがすずめ踊りの発祥といわれる。本堂の拝観再開に、すずめ踊りが花を添えることができてよかった」と話した。
瑞巌寺の千葉洋一総務課長は「寺は政宗公が残した宝物。県内外の多くの人に来ていただきたい」と参拝客増に期待を寄せた。寺は御成門、中門などの建造物の修理を続け、2018年6月に落慶法要を営むことにしている。