<気仙沼のほぼ日>来年11月閉鎖へ 糸井重里氏「人と人との関係は続く」

東日本大震災の被災地支援の一環で、コピーライター糸井重里氏が手掛けるウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」が気仙沼市に設けた支社「気仙沼のほぼ日」が2019年11月1日に閉鎖されることが15日、分かった。運営会社「ほぼ日」が東京都を拠点に被災地の支援を続ける。
「ほぼ日」が来月上旬にも正式に発表する。同社などによると、糸井氏は既に気仙沼市の関係者らに直接会って伝えたり、閉鎖を告知する手紙を送ったりしている。
「ほぼ日」は2011年11月、被災地を活性化するビジネスモデルを築く拠点として、気仙沼市神山に支社を開設した。スタッフ1人が常駐している。
高品質の手編みニットの製造・販売を手掛ける「気仙沼ニッティング」を市内に設立したほか、ツリーハウスを三陸沿岸に整備するプロジェクトなどを進めた。地元業者と著名なデザイナーを結び付ける事業も展開。落語家を呼んで「さんま寄席」を市内で開くなど、地域を盛り上げるイベントも多数企画した。
当初、開設期間は2年の予定だったが、約7年が経過。復興が進み、地元の企業などから相談を受ける機会が減ったことも閉鎖の理由に挙げている。
糸井氏は関係者に送った手紙の中で「場所としての事務所や看板はなくなりますが、気仙沼と『ほぼ日』の人と人との関係は続きます」とコメントしている。

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