<番組ねつ造>関西テレビ社内調査 新たに2件の捏造の疑い

2月28日21時3分配信 毎日新聞

 「発掘!あるある大事典2」(放送打ち切り)の捏造(ねつぞう)問題で、関西テレビ(大阪市北区)は28日、「有酸素運動の新理論」(05年10月16日放送)、「みかん・りんごダイエット」(06年10月22日放送)の2件で新たに捏造の疑いがあることを認めた。これで関テレが問題を認めた放送は、発覚のきっかけとなった「納豆ダイエット」(今年1月7日放送)などを含め計4件になった。同日夕、総務省近畿総合通信局(同市中央区)に再提出した社内調査の報告書で明らかにした。ほかにも不自然さや疑問点のある放送があることを認めている。また放送事業者としての最終的な責任は、千草宗一郎社長にあると記載した。
 今回、再提出した報告書はA4判81ページ。2月7日に提出した前回の報告書で、総務省が不十分と指摘した同社のチェック体制や責任のあり方、報道で問題を指摘された点について記載している。「あるある」シリーズで放送された全520回分を調査したとしている。
 報告書によると「納豆ダイエット」以外に報道で指摘のあった8件のうち、放送法違反の疑いを認めたのは「衝撃!味噌(みそ)汁でやせる?!」(06年2月19日放送)のみだった。一方「レタスで快眠」(98年10月25日)など7件については、問題はないとした。
 報道で指摘された以外で、同社の社内調査の結果「エッ?!3分でいいの!?有酸素運動の新理論」では米国人研究者のコメントの捏造、「あなたのダイエットフルーツはどっち?みかんorりんご」では、実験結果のグラフを捏造した疑いがあるとしている。
 また、番組と業界団体やメーカーとの間でタイアップがあったのではないかなどと指摘された点については、情報管理に問題はなかったとした。
 記者会見した千草社長はあらためて謝罪し、進退については「原因究明、再発防止、信頼回復に全力を挙げることが今の責務」と繰り返し、明言を避けた。【北林靖彦、濱田元子】

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