登米市発注の市迫児童館新築工事の入札を巡る贈収賄事件で、宮城県警に贈賄などの疑いで逮捕された建設会社「共立」(登米市)社長鈴木久也容疑者(63)=登米市登米町=が工事の下請け業務の一部を受注していたことが15日、捜査関係者らへの取材で分かった。県警は鈴木容疑者と、公競売入札妨害容疑で逮捕されたセルコホーム(仙台市)法人営業部長樋口一春容疑者(51)=宮城県利府町青山4丁目=の関係を詳しく調べている。
捜査関係者らによると、2018年2月15日にあった同児童館新築工事の条件付き一般競争入札で、セルコホームが最低制限価格と同額で落札した後、基礎工事の一部を共立に下請けに出していたという。
県警は、鈴木容疑者が下請け工事を受注するため、登米市石越総合支所市民課長小野寺友生容疑者(56)=同市南方町、加重収賄などの容疑で逮捕=が漏らした入札情報を樋口容疑者に教えた可能性があるとみて捜査を進めている。
県警は14日夜~15日朝、登米市役所や共立、仙台市青葉区のセルコホーム本社など計11カ所の関係先を家宅捜索した。