<百貨店初売り>2社プラス2社マイナス 外国人頼みが鮮明

百貨店大手4社が5日まとめた初売りの売り上げ状況によると、2社が前年比プラス、2社がマイナスとまちまちの結果だった。訪日外国人による免税売上高は各社とも前年同期比で2~3倍程度伸びており、初売りでも「外国人頼み」が鮮明になった。
 大丸・松坂屋を展開するJ・フロントリテイリングの売上高(2~3日)は前年比1.8%増だった。高級時計などを含む「美術・呉服・宝飾」が17.6%増、紳士服も6.7%増と好調。免税売上高は3.7倍にまで拡大し、売上高全体に占める割合は3.4%を占めた。婦人服や時計、化粧品のほか、福袋をまとめ買いする外国人買い物客の姿も見られたといい、「非常に好調なスタート」(同社)と今後に期待を寄せる。
 元日からの営業が3年目を迎えたそごう・西武(1~3日)は、全国24店舗で約2%増。西武池袋本店では15万個用意した福袋が完売し、免税売上高も約3倍になった。三越伊勢丹ホールディングス(2~3日)は、全国では2.5%減だったものの、外国人観光客が多い伊勢丹新宿店や三越銀座店など首都圏9店舗は2.9%増と堅調。1%減だった高島屋(同)も免税売上高は2.7倍となり、「出足として悪い数字ではない。免税売り上げの拡大もまだまだ続く」とみている。
 昨年12月の売上高(速報値)は、2社がプラス、2社がマイナス。J・フロントは松坂屋上野店が建て替えのため一部閉鎖中の影響もあり1.4%減だった。前年に比べ休日が1日減ったことも1.5%程度の減少要因とみており「失速しているとは考えていない」(J・フロント)という。【神崎修一】

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