<石巻圏>サイクル観光始動 貸出場所開設、休憩所も充実

一般社団法人石巻圏観光推進機構と宮城県の石巻、東松島、女川3市町は今月、自転車と観光を融合させたサイクルツーリズム「海街(うみまち)ライド」を始めた。東日本大震災で被災した沿岸部を自転車で巡るツール・ド・東北の浸透を受け、サイクル観光を交流人口拡大策の柱に据えた。七つの推奨コースを設定し、圏域の自然や食の魅力を発信する。
3市町にクロスバイクの貸出場所を計6カ所、50台前後を用意する。石巻市のサン・ファン・バウティスタパークで7日に貸し出しを始め、残る5カ所は今月中にも開設する。
コース沿いの石巻市の道の駅、レストランなど13カ所をライダーが休憩できるサイクルステーションに選定。空気入れや工具を貸し出す。東松島市と女川町のエリアでも準備を進める。
推奨コースはツール・ド・東北のコースを参考にJR石巻、野蒜(のびる)、女川各駅を発着点に設定。初心者向け「石巻-女川コース」(16.2キロ)、中級者向け「野蒜-奥松島-鷹来(たかぎ)周回コース」(33.5キロ)、上級者向け「牡鹿半島周回コース」(78.7キロ)など7コースを設けた。
コースや観光施設、緊急連絡先などを網羅したマップも作製。16日以降、県内のサイクルショップや東京・池袋の県アンテナショップなどに置く。
亀山紘石巻市長は12日の定例記者会見で「サイクルステーションでは地域と協働し、交流人口を増やしていきたい」と話した。
クロスバイクは石巻圏観光推進機構ホームページのサイト「海街さんぽ」から予約できる。ヘルメット代や保険料込みで1日3000円。空きがあれば当日現地で借りられる。2000円の追加料金で、借りた場所と別の貸出場所に返却も可能。連絡先は同機構0225(98)8285。

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