<米国>350紙以上の新聞社 社説で一斉にトランプ氏非難

◇企画主導はボストン・グローブ 大統領「我々は勝利する」

【ニューヨーク國枝すみれ】「ジャーナリストは敵ではない」--。全米の350紙以上の新聞社が16日付社説で一斉に、自身に批判的なメディアをフェイク(偽)ニュースと中傷するトランプ大統領を非難した。

企画を主導したのは、就任前からトランプ氏を厳しく批判してきた東部マサチューセッツ州の有力紙ボストン・グローブ。同紙は、トランプ氏が政権の政策を支持しないメディアを「国民の敵」と呼ぶことは「反米国的」とし、トランプ氏による「多くのウソの一つ」と酷評。全米各地の新聞に、報道の自由を守る戦いに加わるよう呼びかけていた。

ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は「自由な報道はあなた方(国民)が必要」と題した論説を掲載。「新聞のない政府か、政府のない新聞か、どちらかを選べといわれたら、迷わず後者をとる」と訴えたジェファーソン第3代大統領の発言を紹介し、「ジャーナリストを国民の敵と呼ぶのは危険だ」と論じた。

トランプ氏は16日、「フェイクニュースを流すメディアは野党だ。偉大な国にとってとても悪いことだ。だが、我々は勝利する」とツイートした。

調査会社IPSOSが今月3~6日に実施した世論調査によれば、「大統領は主要メディアを閉鎖すべきだ」と考える米国民は全体で13%、共和党支持者では23%に達している。

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