県と政令市による二重行政の解消を図るため、4月施行の改正地方自治法で設置が義務付けられた調整会議の初会合が20日、宮城県庁であった。宮城県と仙台市は訪日外国人旅行者(インバウンド)誘致に向け、連携を強化する方針を確認した。
村井嘉浩知事、奥山恵美子市長、中山耕一県議会議長、岡部恒司市議会議長の4人が出席。会議冒頭、村井知事は「県と市は風通しがよい」、奥山市長は「さらなる相乗効果を生み出したい」などとあいさつし、二重行政の弊害は起きていないとの認識を共有した。
会議では観光分野の連携をテーマに意見交換した。村井知事は「全国的にインバウンドが増加する中、東北地方が取り残されている。誘客促進に向け、仙台の都市機能を最大限活用したい」と述べた。
奥山市長は「仙台空港の完全民営化で追い風が吹いている。無線LANサービス『WiFi(ワイファイ)』の整備などを協力して進めたい」と話した。
調整会議は今後、不定期で開催する。観光分野以外にも、県と市に共通する課題などを話し合う。