<貞山運河>御舟入堀 理解深める 利活用へ船上視察

江戸期から明治にかけて物資を運ぶ大動脈だった貞山運河の一つ「御舟入堀(おふねいりぼり)」の利活用を図る視察会が2日、現地であった。参加者は塩釜市のマリーナを小型船で出発して約3キロのコースを往復し、東日本大震災の傷跡や今後の改善点などを見て回った。
日本マリン事業協会東北支部が主催し、県、塩釜市、多賀城市、七ケ浜町、経済団体などから85人が参加。小型船やカヌーに分乗して、護岸の復旧工事や新しい防潮壁、放置艇や水質環境などを確認した。
多賀城市大代の中峰橋近くにある舟運の壁画を見て「知らなかった。もったいない」と話す参加者がいたほか、「思ったよりきれい」「震災前と比べてコンクリートの景観は温かみに欠ける」との感想が聞かれた。
視察会は県などが10月に仙台市で開く「全国運河サミットinみやぎ」を盛り上げる目的。協会東北支部の鈴木雅博・南分会長は「水の上で遊ぶ人を増やしたい。遊びながら歴史を学び、理解を深め、郷土愛につながればいい」と話した。
御舟入堀は塩釜港(塩釜市)と七北田川河口の蒲生(仙台市宮城野区)を結ぶ全長約7キロ。

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