<路線価>宮城、上昇率全国1位 福島2位

仙台国税局が1日発表した2015年分の土地の路線価によると、東北の標準宅地の平均変動率はマイナス0.3%となった。7年連続の下落だが、下げ幅は前年から0.6ポイント縮小した。宮城は上昇率が3年連続で全国1位、福島は4位から2位となった。
県別の変動率をみると、東日本大震災の被災3県のうち、宮城は2.5%上昇で3年連続のプラスとなった。福島は2.3%で2年連続の上昇。岩手は1.4%下落で、下げ幅は0.3ポイント縮小した。
他の3県は前年より下がったものの、下げ幅はいずれも縮小。前年比はいずれもマイナスの青森2.9%、秋田4.6%、山形1.6%だった。
6県の各税務署別の最高路線価の上位10地点は表の通り。上昇は仙台市の3地点と郡山、福島、いわき3市の計6地点で前年より2地点増えた。東北トップは 59年連続で仙台市青葉区のさくら野百貨店仙台店前の「青葉通」で、全国の都道府県庁所在地の中では、4年連続で11位だった。
6県の主要商業地(12地点)でみると、宮城、福島の計4地点が上昇。石巻市恵み野2丁目の「石巻工業港曽波神線通り」は7.4%と、地点別の上昇率が最も高かった。下落は横手市安田堰添の「国道13号通り」(マイナス9.5%)など5地点。変動なしは3地点だった。
主要工業地(6地点)は2地点が上昇し、上昇率は仙台市宮城野区日の出町3丁目が6.3%、郡山市富久山町久保田太郎殿前が5.0%。下落は5.0%下がった盛岡市東見前6地割だけで、残り3地点は変動がなかった。
福島第1原発事故による避難指示区域は算定が困難なため、4年連続で路線価が「ゼロ」となった。

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