<路線価>宮城上昇率3位に後退 東北0.6%プラス

仙台国税局が2日発表した2018年分の土地の路線価によると、東北6県の標準宅地の平均変動率は0.6%プラスと昨年と変わらず、全国平均の0.7%を下回った。上昇率が昨年全国1位だった宮城は6年連続のプラスで3位、昨年4位の福島は9位だった。
変動率を県別にみると、宮城は3.7%上昇で6年連続、福島は1.3%上昇で5年連続のプラスだった。青森は1.5%、岩手は0.9%、秋田は2.3%、山形は0.5%の下落。秋田は5年連続で下落率が全国最高だった。
6県の税務署別の最高路線価上位10地点は表の通り。上昇したのは仙台市の3地点と郡山、盛岡市などの計7地点で、前年より1地点増えた。残り3地点は変動なしだった。トップは62年連続で仙台市青葉区の旧さくら野百貨店仙台店前の「青葉通」。都道府県庁所在地の最高路線価の中では11位だった。
6県の主要商業地(12地点)は、秋田を除く5県の7地点で上昇した。下落はマイナス5.9%の横手市安田堰添「国道13号通り」など3地点。変動なしは2地点だった。
主要工業地(6地点)は仙台市若林区卸町東4丁目と郡山市富久山町久保田の2地点が上昇。下落は秋田市新屋豊町だけだった。青森、岩手、山形の3地点は変動がなかった。
東京電力福島第1原発事故による避難指示区域は算定が困難なため、昨年に続き路線価が「ゼロ」となった。

[路線価]1月1日時点の主要道路に面した土地1平方メートル当たりの評価額。相続税や贈与税の税額を算定する基準になる。今年の対象は全国約33万1千地点(標準宅地)。国土交通省が3月に発表する公示地価の約2万6千地点より多い。公示地価をベースに、売買実例や不動産鑑定士の意見を参考に算定しており、同一地点では公示地価の8割程度の水準となる。

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