<雷神宮祭>島民一丸みこし渡御

宮城県石巻市網地島で1日、「雷神宮祭」の本祭が開かれ、大漁や海上安全を祈願するみこし渡御があった。大型連休で帰省した人や遠方からの見物客が駆け付け、浜は活気にあふれた。
早朝、みこしを担いだ男衆約20人が高台にある雷神社を出発。時折雨が降る中、「チョーサイ!」の掛け声や太鼓とほら貝の音に合わせ島内を練り歩いた。
神社に近い長渡(ふたわたし)漁港では岸壁から海に入った。男衆は手でみこしを支えながら懸命に水中を進み、周りから歓声が上がった。安藤秀徳宮司(65)は「老若男女が祭りを楽しんだ。天候を心配したが、無事に終わり安心した」と語った。
網地島は人口約400人。東日本大震災で死傷者はいなかったが、水産業の施設などが被災した。震災をきっかけに島を離れた人がいる一方、風光明媚(めい び)な自然や島民の温かい人柄に引かれて移住した人もいる。4月30日の宵祭りで実行委員長を務めた高橋秀一郎さん(57)は「調和を大事に島民が一丸と なって頑張っていきたい」と話す。

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