青根温泉(宮城県川崎町)のオリジナル日本酒「思手成(おもてな)し酒」の生酒が、17日から720ミリリットル入り瓶の60本限定で一般販売される。新たに生酒を完成させた同温泉の旅館組合は、利用者を呼び込む冬の新たな名物として期待する。
生酒は、東日本大震災後に町内に酒蔵を移した新沢醸造店(大崎市)の協力を受け製造した。純米大吟醸で、「火入れ」と呼ばれる加熱処理をしていない。従来の「思手成し酒」に比べとろみがあり、甘さと酸味のバランスが良いという。
生酒の製造は昨年冬に続き2年目。新沢醸造店の銘柄「伯楽星」の生酒のうまさにほれ込んだ組合幹部が同社に開発を依頼した。昨年は3旅館の食事でのみ提供し、一般販売は初めて。
旅館組合の原太一郎組合長は「舌を包み込むような味わいが素晴らしい。青根の良質な湯と一緒に、ここでしか手に入らない酒を楽しんでほしい」と話す。
一般販売するのは「山景の宿 流辿」で1本2500円(税込み)。「岡崎旅館」「湯元 不忘閣」では食事の際にそれぞれ60本ずつ限定で提供する。連絡先は流辿0224(87)2611。